社長!例の件なんですが! 第1回 民法改正 お酒に目が無い社長(60歳)とバリキャリ秘書C子(32歳)の日常会話で、経営陣が押さえておきたいニュースがわかる! 2021.4.19 お知らせ Tweet C子さん(秘書) 社長!例の件なんですが。 なんの件だっけ、C子さん? 4月の民法改正です! 120年ぶりに民法が改正されたんですよ。 我が社にも大きな影響が出てきますよ! ああ、この間話題になったあれか。どういった変更があったんだい? まず、売買契約や請負契約において、これまでの「瑕疵担保」が、「契約不適合(=契約内容に適合しないもの)」に変更されました。 さらに、請求権の起算点変更があり、責任追及の期間が「納入後1年」から「契約不適合を知ってから1年」に変わるんです。 なんと。それは大変そうだな。 ただし、売買契約の場合は民法より商法の規定が優先されるので、その場合は、納品から6ヶ月という期間は、これまで通り変わりません。 そうか。では、これからどういった影響があるんだろう? では、請負契約の時のことを説明しますね。 瑕疵担保は納入後1年までだったのが、今回からは、契約後「契約不適合を知ってから1年」なので、導入して数年たってからでも、契約に適合しない何か不具合があったら直さないといけなくなるんです。 我が社で対応したシステム開発案件でも長期間、契約不適合に対応する責任を負わなくてはならなくなるんですよ!! システムを開発した後に何年も不具合に対応できる体制を維持するにはコストがかかり、損がでてしまいます! なんと、これはきちんと対策をしておかないとまずいな。C子さん、なんとかならないのか? まず、絶対やめないといけないのは、注文書のみで納品してしまうことです。注文書だけだと、トラブル時に民法が適用されてしまうので、売主が不利になってしまうんです。 なるほど。じゃあどうしたらいいんだろう。 我が社の標準契約書を変更しておきました。注文書ではなく、この標準契約書を使って契約をするように営業に指示してください!基本的には当事者間の合意である契約書が法律である民法よりも優先されます。 この標準契約書に“契約内容不適合”となった場合の対応策、責任追及期間の期限を明記した条文追加しておきました。これで契約しておけば大丈夫です! そうか、早速営業に指示しておこう。他にリスクを低減する方法はないかな。 今まで以上にお客様と合意した内容が何だったのかが重要になってきます。プロジェクトの仕様書、メール、議事録等も必ず残しておくように、営業やプロジェクトマネージャーに指示して下さい。 お客様との合意内容を説明出来る証跡を残しておけば、あとでトラブルになった時に、交渉の材料となります。これは売買契約の時も有効ですよ。 あー、これで安心した。C子さん、ありがとう!おっと、もう定時だ。ZOOM会議もこれで終わるとしよう。しかし頑張ってくれたねえ。お礼に、C子さんの大好きな日本酒をプレゼントするよ。なにかいい日本酒はないかな。 そうですね。まだ、新型コロナウィルスがはやる前に、「陸奥八仙」という青森のお酒をなじみの居酒屋で飲んだんです。フレッシュでとても飲みやすい日本酒でした!中国の八人の仙人の話を名前にしたそうで、まだ若い兄弟がお酒を造っているみたいですよ。 https://www.mutsu8000.com/ そうか、それを送るから、来週はZOOM飲み会でもやろうか!意外と楽しいみたいだよ!N美さんやE男君も誘っておいてくれないか? 分かりました!一度ZOOM飲み会やってみたかったんです!二人も誘っておきますね!!楽しみです! add camera_alt crop_original Aa insert_emoticon keyboard_voice Tweet 一覧を見る